難病患者と関わる看護師が心掛けるべきこと

難病とは、現在の医療では治療することが極めて難しい疾病のことです。難病といわれる疾患は500以上もあり、病名や症状は多岐に渡ります。見た目では難病と分かりにくいようなものから、寝たきりで長期入院が必要なものまで、実に多種多様な疾患が存在しています。
難病患者さんと関わる看護師の仕事の中で代表的なものといえば、患者さんの介助です。看護師は、食事や排せつの介助、体位変換、リハビリテーション等を日々こなしていきます。いろいろな状態の患者さんがいるため、患者さんごとに介助する内容は全く違ってきます。一人の患者さんでも日々状態が違うことが多いので、その時々に見合った介助をすることを常に心掛けます。患者さん個人に向き合い、必要な介助は何か、患者さんの希望していることは何か等、常に気を配りながら介助をします。
徐々に身体の機能が失われていく難病患者さんは、自身の将来への大きな不安を抱えていることがほとんどです。症状が進行することの辛さ、病気をすんなりと受け入れることの難しさ等、さまざまな不安を抱える患者さんの心のケアをすることも看護師の大事な仕事です。
患者さんにできるだけ安心してもらうためには、常に状態を見極め、日頃からよくコミュニケーションをとっておくことがとても大切です。患者さんがいろいろな相談をしやすいような状態を作っておくことが重要なのです。難病看護のポイントは、患者さんの状態に見合った介助をしながらコミュニケーションをとり、信頼関係を築きながら心身のケアをしていくことです。